お客さんにお金を使わせる店員と、使わせない店員、どちらが親切?

先日、2日続けて、新宿の大きな家電量販店のパソコンサポートコーナーに行ってきました。

そこでの出来事が印象的だったので、ブログに書いています。

病院のような雰囲気のパソコンサポートコーナー

パソコンサポートコーナーの主な客層は、70代の男性のようです。

私がコーナーに行った1日目も、2日目も、70代の男性が接客を受けていました。

先客が数名いて、順番を待っている人も、70代ぐらいの年齢の男性たちが目立ちました。

仕切りのない病院のような感じで、順番を待っている人は、みんなで先生と患者さんの話をぼーっと聞いているような状態でした。

私もそのなかで、順番を待ちながら、興味深く、店員さんの接客を観察していました。

ワードプレス個人レッスンという形で、彼らと似たような状況で接客をする私としては、彼らの接客は大変参考になりました。

70代男性は、自分のパソコンのウイルスソフトが動いているか知りたい

2日間、それぞれ別の70代男性が、同じようなことを、店員さんに相談していました。

ふたりとも、自分のパソコンにはウイルスソフトが入っているのかわからず、それを確認して、必要であればソフトを購入したいという状況でした。

相談を受けるために、自分のノートパソコンを持ち込んで、店員さんと一緒に操作をしながら、状況を確認していました。

お客さんに判断させて、商品購入を決断させる1日目の店員さん

1日目は混んでいたのですが、店員さんがあまりに華麗にお客さんをさばいていくので、それが興味深く、待つのが気にならないほどでした。

とはいえ、ひとりあたり15分ぐらいかかるし、店員さんは一人しかいないので大変です。

その店員さんは、まず、お客さんの話をちゃんと聞いていました。

お客さんが何を求めているかをしっかり受け止めた上で、それを解決するには、こういう選択肢があります。と選択肢を提示していきました。

途中、私だったらイライラしそうな、要領を得ない話になっても、店員さんは苛立った態度は一切出さず、相手を遮ることなく、最後まで話を聞いていました。

そして、お客様の話に沿った回答をしました。

それは、本筋とは関係のない内容だったと思うのですが、店員さんがお客様の話を受け止めて、的確に回答したことで、お客さんは、店員さんを信頼したようでした。

それだけでなく、椅子からお客さんの荷物が落ちたのを見た店員さんは、さりげなくカウンターから出て荷物をもとに戻したあと、まるで、荷物とは別の目的があったかのように、違う方向に向かい、さっとカウンターに戻るなど、いろいろ素敵でした。

そこから、お客さんのパソコンのウイルスソフトの状況を一緒に確認し、製品を購入する、ということで、話が解決。

満足したお客様は、帰り際に、君の名前はなんていうんだい?と、店員さんの名前を確認して帰っていきました。

無料でパソコンの使い方を教えてあげて、お金を使わせない2日目の店員さん

2日目は、別の店員さんがサポートをしていました。

この日は、お客さんが何を求めてカウンターにいるのか、よくわからない状況が続きました。無料パソコン教室のようなサービスでもやっているのかと思うほどでした。

70代ということもあるのでしょう、パソコンの操作がなかなかスムーズにいかないお客さんに若干、店員さんが苛立つような場面もありました。

その状況に苛立ったらしいお客さんが、自分は数年前に〇〇というセキュリティソフトを買ったはずだけど、どうなっているかわからない、必要であれば買いたい、と言い始めました。

どうやらそれが目的だったようです。

しかし、なぜか店員さんはセキュリティソフトの説明はあまりせず、お客さんの、パソコンに対する不安が解決する様子はなく、また、何かを購入することもないまま、お客さんはカウンターをあとにすることになってしまいました。

お客さんの帰り際、「よくわからないで相談に来ると、お金を使わせられるハメになることもあるから気をつけて。」と、店員さんが声をかけていました。

わざわざ家から2kgぐらいあるパソコンを持ってきたのに、15分も無駄にパソコンの使い方を指導され、自分の要望は聞いてもらえなかった2日目のお客さん、気の毒でした。

サービスって、お金ってなんだろう、と思いました

ちなみに、1日目の店員さんは日本人ではなく中国人でした。物事の進め方が日本的ではないですよね。

日本人なら、目の前のお客様の相手をしながら、待っているお客様の要望をさっと聞き、段取りをする、なんてありえないと思いますが、彼はそうしていて、それによって、少なくとも私のストレスは軽減されました。

彼に限らず、アップルストアなど、他のパソコンのお店でも、最近、若い中国人の店員さんが多いです。ちなみに接客のエリアには男性より女性が多い印象です。

私は彼らに接客してもらうとテンションが上ります。なんて頭がよくて親切でスマートなんだろうと思うのです。

彼も彼女も、まず相手の言っていることを遮らず、最後まで聞いた上で、お客様の話の流れに沿った選択肢を与え、相手に判断させる、という形で、スピーディーにお客さんをさばいていくのが本当にすごいです。中国式接客方法だと思います。

それはさておき、家電量販店のパソコンサポートコーナーに来るお客さんは、トラブルを解決するためにお金を払う用意があるから、家電量販店に来るわけですよね。

察するほどのことでもないし、お客さんの話を聞けばわかることです。

1日目の店員さんは、ちゃんとお客さんの話を聞いて、お客さんの問題を解決するために話を進めていました。

そこで必要であれば、製品を勧めることは、あたり前のこととして行っていました。

2日目の店員さんは、日本人だったので、日本人特有の優しさや親切心や、察する心が出ていて、それが、裏目に出ていました。

お金を払わせることは悪。という信念があるようで、その信念に基づいて行動することが、結果的に、目の前のお客様の要望を無視することなっていました。

私は日本生まれで、日本でしか生活したことがない日本人なので、2日目の店員さんの気持ちのほうが理解できます。

そして、お金のブロックがあるなあ。と、しみじみ思いました。

お金が汚いとか、悪だとか、そいういう思い込みや信念ってありますよね。

お金のブロックは自分を縛り付けるだけでなく、目の前の相手の気持ちを無視することでもあるなあと、2日目のパソコンサポートコーナーで思いました。

私も一応、自営業を9年やってきて、2日目の店員さんと同じような信念のために、どれだけ無駄に悲しい気持ちにならなければいけなかったか・・。

しみじみと思いましたし、お金との向き合い方を、これから変えていこうと思いました。

日本の成長を支えた70代男性たち

最初にパソコンサポートコーナーに行ったとき、日本の高齢化を感じさせる光景に、一瞬、気が遠くなりました。

でも、1日目のお客さんと店員さんのやりとりを聞いていて、この方達が、日本を支えてきたんだなあと、感じ方が変わってきました。

お客さんは、パソコンの詳しいことわからないのですが、まあ、70代でパソコンを使っていて、相談に来る場所が新宿という時点で、出世された方ですよね。

中国人の店員さんは非常に優秀で親切なのですが、アクセントに中国なまりがあります。

それで、たまにアクセントがおかしい単語を店員さんが口にするのですが、耳が遠くはなさそうなお客さんが、オウム返しで、その言葉を返していました。

どうやら、接客されながら、店員さんのアクセントを直してあげていたようです。

嫌がらせではなく、明らかに教えてあげてるんだな、と、わかるようなわからないような微妙な感じではありましたが、優しい雰囲気が流れていました。

まだ若く、優秀が故にプライドが高いのであろう店員さんは、途中から、それを避けるようになっていましたが、温かい光景でした。

この記事を書いた人

古川 恵子

都内でワードプレスのレッスンを行なっております。
2017年前半は約50名にマンツーマンレッスンをさせていただきました。

ワード、エクセルが使えるレベルの方から、本格的なカスタマイズに挑戦したい方までご利用いただいております。

福島県でのレッスンも開催中です。